めまい、耳鳴り、突発性難聴

耳鳴り、めまい、突発性難聴・・・3

お客様の施術を受ける理由には様々ありますが、

「好きなことを続けたい、続けるためには、健康でいたい」

という方が結構います。

スポーツ、ダンス、登山、音楽など、何よりも続けたい

というものを持っている方々です。

                         

この方は若い頃からあるスポーツに熱中していて、

生きる目的のようなものになっています。

腰と股関節を痛めて来店されましたが、

「1週間後の試合に出たいので、腰と股関節を何とかしたい。」と言われるのです。


「少し、運動は控えて先ずは治しましょう」とアドバイスしても、
「試合までにはなんとかしてください、毎日でも来ますから」の答えが返ってきます。

                           

腰が良くなると、こんどは左膝が、膝が良くなると手首の腱鞘炎、腱鞘炎がよくなると右膝がというように、次々にあちこちを痛めては、好きなスポーツを続けたい一心で、月に数回来店されていました。


何とかして欲しい部位だけでなく、本人の自覚はないのですが、
首、肩のコリがひどく、身体全体が固いのです。


緊張するタイプで、寝付きも悪いのです


施術は毎回80分以上の時間がかかりました。

                            

始めて来店されてから半年ほど経った頃、深刻な顔をして「私、突発性難聴になってしまいました」と来店されました。


前日、耳鼻科では、「当分の間は安静にして運動はしてはいけません」
と言われたそうで、ずいぶん落ち込んでいました。


過度の運動と緊張、ストレスが続いていたのは解っていましたが、
この方は、好きなスポーツをできないことが、さらにストレスを増大させるタイプなのです。

                                 

私としても何とかお役に立てればと、長時間の施術を試みました。

緊張をゆるめ、安らぎの状態(副交感神経優位)

に導くため、首、かたのコリを痛みの無いようにゆっくりとほぐします。


その後
頭部のソフトな施術(クラニアル・マニュピレーション)、お腹の施術(腹証)など、全身をゆっくりとソフトに施術するのです。


現在は120分の「体内浄化フルコース」という看板メニューですが、
当時はメニューにありませんでした。



人によって、目的によって、施術内容は変えますが、ほとんどは
緊張が弛んで、いつの間にか眠ってしまうように導きます。

                                

その方も、施術を始めてまもなく寝息をたてはじめました。


寝息の間隔が長くなり、しだいに深いゆっくりした呼吸になっていきます。


2時間半で施術は終り、ぼんやりと、まだ眠たそうにしてに帰られました。

                            

翌日電話があり、「帰宅してすぐ床に就き、10時間も寝ました。朝起きたら耳が良く聞こえます」と明るい声での報告でした。


その後の耳鼻科での検査も良好でした。


「3週間は安静に」の注意にもかかわらず、
7日後の来店の時には、第一声が「今日の練習で膝が痛かった」でした。

                            

その後は耳鳴りがすると、ひどくならないように、駆け込んで来られます。


「今度の日曜日の試合に出たいんです」と。

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耳鳴り、めまい、突発性難聴・・・2

先日、数年前に1回だけこられた男性から電話がありました。


その方のお母さんのメニュエルが治らなくて困っているそうで、

「お宅の施術で良くなるのかどうか、試してみようかと思って」とのこと。


私は「とにかく一度お連れ下さい」と返事をしました。

数日して予約があり、来店されました。


「十数年前にメニュエルを発症し、最初は症状がひどくて1ヶ月も入院した。

最初の病院では、頚椎に原因があるようだといわれた。

入院して、すこし改善されたが、めまいの症状が取れなかった。


『メニュエルを良く治す』と人づてに聞いたある医院で、

ビタミン剤だと言う注射を打ってもらったら4,5回で効果があった。

年に1,2回めまいの症状が出るが、

その度にその医院で注射をしてもらって治まっていた。


しかし、今年の春からは医者が高齢になり、

注射をしてもらえなくなり、

何ヶ所か病院巡りをしたが、

良くならないので困っている」とのことでした。


希望は60分の「足つぼ+整体コース」なので、

時間があまりありません。


足つぼは15分程にまとめ、早速整体にとりかかりました。

首の右側に硬いシコリがあり、

右肩のコリ、右腕の小腸経の張りがありました。


聞いて見ると、「右手の小指と薬指にしびれがある。

肩こりは感じないが、いつも美容院などでは凝っていると言われる。」

との返事でした。


「頭痛はありませんか?」と聞くと

「時々ある、以前はひどかった。その時はうつ病になっていた。」

という答えが返ってきました。


60分の施術で帰っていかれましたが、

4,5日して電話がありました。

「あれからめまいが軽くなったので又お願いします。」

2日後に予約が入りました。


3回目の施術の後、予約をとっていた大学病院で検査をしたそうです。

検査の結果はほとんど症状は出ていないとのことで、

薬も処方されなかったとのことです。


4回目の施術後はめまいは無くなっています。

手で触れるとまだ強いしこりが残っているのですが、

本人自覚では「もうすっかりよくなりました」ですので、

「又、めまいが出たらいらして下さい」と言うしかありませんでした。


wisteriaが、以前、こんなことを言っていました。

彼女達のゴッドマザーのような存在の伯母が

3年前に亡くなりました。


その葬儀の時

いとこが「うちのだんなさん、右耳が聞こえないから

話す時は左からにしてね。」と言われたそうです。


そういえば、

2,3年前に突発性難聴で治療したり、

入院していると言っていたっけと思い出しました。


その時にさりげなく、世間話的に

「うちにおいでよ。首の施術をすると改善すると思うから」

と言ったのを思い出しました。


彼と私は年も近く仲良しなので

ふらっと、遊びがてら来てくれるか?と思っていながら

こちらも日常に埋没し忘れていました。


『そうか、聞こえなくなっちゃったのか?不便だろうな?』

まァ、左があるから、外見的には何も変わらず

みんなと会話をしていたようです・・・


首・肩をほぐせば(もちろんゆっくりの押圧ですが)

耳が聞こえにくくならずにすんだのにな~と

悔やまれるできごとです。


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耳鳴り、めまい、突発性難聴・・・1

めまい(メニエル)や耳鳴り、突発性難聴の原因は

過労・ストレス説、ウィルス説などがありますが、

はっきりした事は未だに不明だそうです。

                          

メニエール病では、血流障害などで、内耳に内リンパ水腫

(内耳のリンパが増え、水ぶくれのようになった状態)

がみられ、これが内耳の感覚細胞を圧迫することで、

機能障害が起こり、めまいや耳鳴り・難聴が現れるとみられていますが、

どのような仕組みで内リンパ水腫が発生するのかまだ解明されていません。

                            

突発性難聴の原因も、今のところまだわかっていません。

聴神経にウイルスが感染して起こるのではないか、

又は内耳に血液を送る動脈でおきた血流障害が

関与しているのではないかといわれています。

                           

世界的な免疫学者である、新潟大学安保徹教授は

著書の中で以下のように述べています。

                                

「過労や、ストレスによって自律神経のバランスが損なわれ、

交感神経優位の体調が続くと血流が悪くなります。

細動脈収縮による血流障害の状態になり、

さまざまな病気の原因になります。

                           

交感神経優位の状態が続くと、白血球の構成比が変わり

リンパ球が30%以下に減り、免疫力が低下します。

そうすると内在性のウィルスが活性化して組織破壊が起こります。

組織破壊が起こるとそれを修復するために

血流がどっと増えてそこに押し寄せて炎症を起こします。

                             

また顆粒球は65%以上に増加します。

顆粒球は細菌を食べるのですが、増多した顆粒球は

勢い余って組織を攻撃し始めます。

その身体の部位に炎症が起こります。

組織破壊のメカニズムが起これば、

急性膵炎、急性腎炎、突発性難聴などが起こります。

さらには発がんのメカニズムが動き出します。」

                                 

肩や首のコリは、いわば、その前ぶれの現象で、

「リラックスし、休養をとって、副交感神経を優位にして、

血行障害を取り除いてください。このままでは病気になりますよ」

という身体からのメッセージなのです。

                               

この首、肩のコリをそのままにしたり、酷くさせてしまうと、

耳鳴りやめまい(メニエル)、突発性難聴を引き起こす事が多いのです。

私の経験では、必ずと言っていいほど

耳鳴り、めまい、突発性難聴の方々には酷い首、肩のコリがありました。

その中でも酷い首、肩のコリがあるのにもかかわらず、

コリを感じない体質の人が数多くいたのです。

「コリ」という身体からの「メッセージ」を感じ取る事ができない人が

こじらしてしまう事が多いのです。

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