ブラシの木
きのう、母の所へ行った。
昼食のあと、「お散歩する?」と聞いたら、嬉しそうにうなづいた。
風薫る5月、暑くもなく、寒くもなく、気持ちがいい。
施設の門のまわりには、樹齢何百年じゃないかしらと思われる桜の大木が、4,5本ある。
今年も桜時、姉、私の長男そして私と日替わりで満開の桜を楽しんだ母。
今は、こんもり緑の葉が繁っていた。
「あの桜がこんなに葉がいっぱいになったね」というと、うなづく。
「来年も桜見ようね」というとやっぱりうなづく。
(車椅子だから顔は見えない。どんな顔してうなづいているのかしら?95歳だから無理かな?でも去年もそう思ったけど今年も又見れたものね)
黄緑色の新芽をつけている垣根を見ながら車椅子を押していくとブラシの木が!!
名札があり、それには、キンポウジュとある。
(キンポウジュと言うんだ~?)
実家にあったの。
今だかつて他で見たことはない。
だから、驚き!!
「お母さん、ブラシの木だよ。ブラシの木!」
「うちにあったよね」
うなづく。
「どうしたんだっけ?(植え木市で買った?どこかで買った?)」
(遠い、遠い記憶を呼び起こす。母は?)
そうしたら、今、自分からはほとんど話さない母が、唐突に「植木屋さん」と言った。
「そうだ、仲良しの植木屋さんがいたよね?なんて名前だっけ?」
大学生の頃のことを、必死で思い出していたがギブアップの私
そして、ほとんどしゃべるでもない母。
ボランティアの方たちが丹精込めて育てている、菖蒲、バラ、蕾がいっぱいの紫陽花、おだまきそしてラベンダーなどの花々を一通り見て部屋に戻った。
トイレに行き、お昼ね用に寝せようとしたら唐突に「と・み・な・が・さ・ん」と言った。
「そうだ、富永さん!富永さん!」びっくりぽんの私。
えっ?考えていた?最初からわかっていた?
まったく!まったく!の出来事でした。
wisteria
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