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2012年5月 3日 (木)

たんぽぽの日々 俵万智著・・・2

この本の後ろのあたりに歌人の河野裕子(かわのゆうこ)さんとの対談のことが書かれている。


ここ38年間、「ちょっとおかしくない?」とか「変だよ」と言われそうかな~と思い続けてきたことが
晴れて「そうよ。そういう人もいるんだ」とうれしかったことが書かれてあったので少し長いが書いてみる。


「母親としても歌人としても大先輩の河野裕子さんと、子どもについて話していたとき、
河野さんが、まろやかな微笑をたたえつつ、自信に満ちてこう言われた。


『子どもはね、いつもそのときが一番かわいいの』


赤ちゃんだったあのときも、一年生になったそのときも、もちろんかわいかったけれど、
とにかく子どもというのは「いま」が一番かわいいのだという。


『ええっと、じゃ今も、一番ですか?』と思わず私は聞き返してしまった。
河野さんの二人のお子さんは、もう社会人と大学院生だ。
『そうなの!不思議だけどね、これは真実よ』


いつまでもかわいいと、いうのとはニュアンスが違う。
『いつも、そのときが、一番かわいい』
子どもとの『いま』を心から喜び、大切にしてきた人ならではの実感であり、すばらしい発見だ。


息子との時間が、いっそう愛おしいものに見えてくるまじないのような言葉でもある」とある。


息子たちが高校の頃だったと思う「そのくらいの図体の大きい男が家にいるのっていやですよね」とか、
小学生の頃は長い休みに子どもたちが家にいられるのがいやだというお母さんたちが圧倒的に多かった。


もちろん図体はそれほど大きくはなかったけど。
休みの日は朝寝坊できるから私としては「やった~」だったし。
子どもと一緒にいて何がいや?
それがずっとの不思議だった。


今、35歳は35歳の息子だし。38歳は38歳の息子だ。


「かわいい」とはちょっと違うかもしれないが、「いとおしい」


だから「よかった!おんなじ感覚の人がいて」と。
その人が読んだことはないけどすばらしい感性の歌人だと知って
この人の短歌も読んでみたいと思う。
       wisteria

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